らなる堂

音楽

ランボー怒りのオケヒット

なかなか良さげな音楽系の話をしてるツイッタハァのアカウントがあったんすけどよく見たら政治の話も頻繁にされていて萎えました

どんな思想をお持ちになろうが思想をどうこうしようが勝手ですがわたくしのタイムラインにはふさわしくありませんねえ

 

いろいろツイッタハァについての文句はあるんですけど

自分に都合のいい情報しか入らないようにしていることがたまに取りざたされてます けど情報リテラシーっていうのは所詮そういうもんなんじゃないですか

みんな好きなものに囲まれて生きていたいんです ワシもそうです

 

たかだか他人の文章、文字の集合体に頭ごなしに怒る人もどうなんでしょうね

相手を論破して楽しいと思う人はよくわかんないです

いいじゃん別に言わせとけば

 

自分が好きなものをけなされて怒る人もいますけど

自分の人格まで否定されてると思うから怒るんじゃないでしょうか

いいじゃん別に言わせとけば

 

ぼくは不特定多数から賛同を得ても欲求が満たされない変態ですので今後もこんな場で卑怯に発言していきたいと思ってます

 

まあだいたいホコリのように吹けば飛んで行く程度の文句なんで取り立てて書くこともないんですけどね

みんながみんなこういうこと言ってたら世界から活気というものが消えるでしょう

いつも適当でほんとすいません

 

それよりも朝起きたらナゾのフランス人とLINEで友達登録されており、しかもナゾのブラウザゲームプレイヤーのグループに招待されてました

IDがフランス語だったのがよくなかったんでしょうかねえ(某曲名をそのままIDにした、登録して随分経ってからフランス語だと気づいた)

 

ホイホイグループに参加した方も参加した方なんですけど

お陰でナゾのレベル談義とかナゾの交換交渉とか始まってます こわい

突然フランス語で会話持ちかけられたらどうしようとブルブルしている

でも抜けようにもなんとなく抜けられない

FFRとかいうゲームらしいですが(頭文字の集合文かも)ご存知の方はご一報ください

 

じゃあまた動画だらけです リンク切れになったらすいません

ありがとうございました。

 

Sun Ra / Dream Come True

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土星人おじさんサン・ラのアコースティック期傑作盤「Sound of Joy」のボートラですと思ったら「Deep Purple」っちゅうアルバムにも収録されてるんですね

めっちゃいい曲 原曲で歌ってる人とは違うおじさんが歌っておりますがほぼ原曲の雰囲気そのまんまです ボーカルだけはね

2月あたり徹夜明けして肉体精神ボロボロの時に聞いて泣きそうになりました 

サン・ラおじさんの曲で泣きそうになるとは夢にも思いませんでした

現在はもうサン・ラおじさんは土星に帰りましたけど、三角の帽子かぶってるサックスのマーシャル・アレン御大(御年94歳、今も現役)がひっぱているようです。このライブでもみんな結構フリーに演奏してますけど、マーシャル・アレン御大が一番はっちゃけてるのがすごい

 

 

Mild High Club / Skiptracing

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ここ最近は彼らの曲ばかり聴いております

SpotifyJerry Paperを経由して見つけたんですけど、恐ろしいまでのトロけ具合です ああ〜たまらねぇぜ。 みんな目がトロンとしている

上の動画だと弾いてませんが12テレキャスシンラインを弾いておられる時もある ギターが二人とも12弦なのはおもしろいですね

よく聞くとだいぶ音数が絞られているのがわかります メロディーの良さが光ります

こういうコード進行に弱いです スティーリー・ダンと比較する趣もありますが、スティーリー・ダンはここまで脱臼してない

彼らを聞くと自分の求めてる音楽にはシンセが不可欠だと思い知らされます

ピアノが弾けたらなあ~~とよく思うようになりました 2ndが良い 

CDで欲しいです

 

Drugdealer / Suddenly

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youtu.beこれもJerry Paper経由です ボーカルはWeyes Bloodというバンドの方

原曲のピアノ伴奏だけのももちろん良いんですけど ライブの方が圧倒的に良いと思いますね

収録されてるアルバムにはDrugdealer本人が歌ってる曲もあるんですけどゲストボーカル招いてる曲の方ばっかり聴いております

本人が歌ってる曲はあまりにもヘロヘロすぎる 愛らしくはありますが

PVにはマックデマルコ先生も出演していらっしゃる マック先生は自分のスタジオ貸しただけで演奏には加わってないみたいですが

Weyes Blood単身の曲は割と牧歌的です 

よくこのイメージからあんな曲想思いついたなあと感心

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Martin Courtney / Vestiges

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Jerry Paper経由からもう二人くらいアーティスト経由してたどり着きました

Real Estateっぽいギターとボーカルでめっちゃええなあと思い調べたらReal Estateのフロントマンのソロアルバムでした 

よくないはずがない いつソロアルバム出してたんだ 知らんかったぞ

Real Estateに比べるとアコギ使用率が高い(当社比)

最近クソ暑いですが暑さをやわらげてくれそうです

 

Oren Ambarchi / Hubris

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ジャケは蓮コラではありません 目玉です

オーレン先生はギターでみょんみょんと変な音を出す即興ドローン屋、もしくはハードなドラマーですが、このアルバムではギター演奏に徹している ミュートして弾いてるリズムギターはオーレン先生だと思われる 珍しいやんという気がしましたが「Grapes from Estate」でもアコギを弾いていらっしゃったのであった。ドラムもオーレン先生かと思ったら違いました

ハイライトはPt.3でのKeith Fullerton Whitman(推定)によるシンセアート・リンゼイ先生のガチャガチャギターソロオーレン先生のMF-102(Moog社のクッソ高いエフェクターぐるぐるギターノイズソロです

だんだんオーレン先生のノイズがバックに回りカオスさが増していくのが良い

オーレン先生は即興音楽家としての見方が強いですが、アルバムでは構築性を感じる曲が多くてよい

姫カット白髪SGかきむしり大絶叫おじさん(灰野敬二先生)をリスペクトなさっているそうですが、曲のコンセプトが明確でありながら、即興演奏の熱量をしっかりパッケージングするオーレン先生はやはりすごい テクに溺れてないのが大事なのかも

(Spotifyで)もっと聴いていきたいと思います

 

黒服サングラス太鼓ぽんぽこシンバル打ち鳴らしおじさん(灰野敬二先生)の良さはまだよくわかりません「慈」とかはじーんとくるんですけれど

 

 

Jerry Paper / Real. Now. Love.

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これを見ていると自分が2010年代にいるのか不安になります

Windows Meスクリーンセーバーでこんな趣なのがありました

 

 

Jim Hall & Bob Brookmeyer / My Funny Valentine

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Spotifyで見つけて嬉しかった作品です

もともとこの二人は名盤を残したJimmy GiuffrèトリオからJimmy Giuffrèを抜いたデュオというかたちになります

ボブ・ブルックマイヤーのバルブトロンボーンの味わい深さもさることながら、ジム・ホール先生のギターソロは大変勉強になります 

管楽器奏者が伴奏も行うというのは滅多にないので、ジム先生は伴奏とソロを両方やらなければならない状況なんですけど、その中で曲の流れを崩さずどのようにアドリブを展開していくか、ということに対しての模範的な回答があります

ジョー・パス先生のようにスケール多用テクニック重視でIKEAみたいなのも好きですけど、ジム先生はコード弾きやアルペジオを用いてじっくりと攻めていくわけです

その中でキラリと光るフレーズを放つ 名人ですね

デュオだとこういうアドリブのやりとりとかバッキングの妙、各プレイヤーの個性がはっきりとわかってくるのでおもしろいです

 

 

サニーデイ・サービス / FUCK YOU音頭

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まあ曽我部さんがやりたいというならやるべきなんじゃないですか

曽我部さんは「いろいろな感想があってしかるべき」とおっしゃられておりましたが

まあ別にいいんじゃないですか

 

じゃあなんで載せたんでしょうね 

それはこう書いてみてもやっぱり腑に落ちないところがあるからです

こんなんなら"バカばっかり"でも歌ってた方がええんちゃうか

 

 

John Coltrane / I Want To Talk About You

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何十年も前に死んだジョン・コルトレーンby向井秀徳

「Giant Steps」以前の無骨なジョン・コルトレーン先生が無性に聞きたくなりまして、最近色々(Spotifyで)漁っております

他の人がテクニックが云々と言っていましても、やっぱりジョン先生のサックスの音というのは唯一無二なのであります

ビックバンド以外で初めて聴いたジャズが「My Favorite Things」ですので、とりわけわたしには彼へのこだわりがあります

マイルスのプレスティッジ4部作 &「'Round About Midnight」でのジョン先生もすばらしいです

 

 

Martino,Scofield & DeFrancesco / SUNNY

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画質が悪いですが

ギターによるシーツ・オブ・サウンドの極致

オルガンの方もすばらしいプレイです

一緒にやってるジョンスコ先生もなかなかの曲者ですが

いつもより控えめなように見えて最後のソロの応酬でやっぱりジョンスコ先生はジョンスコ先生だとわかる

 

高中正義 / Bu-Blue Lagoon

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このスタジオライブ版&映像は最高です ヤマハSGがかっこいいと思えたのははじめて

極端な歪みばかり追求して来た人生ですが、こういうフュージョン風歪みも欲しい今日この頃

正直言って原曲の100倍いいですねえ

Spotifyでこのバージョン探してたら(New Version)っていうのがあって怖いもの見たさ(?)で聴いて見たら改悪そのものでした なぜこの当時(80年代)ってオケヒット使いまくるんでしょうね かっこいいと思えたんでしょうか

 

オケヒットが合うと思ったのはGrandaddyの"Now It's On"だけです 

これだってたぶんかっこいいと思って使ったわけじゃなさそう たぶんギャグです だがそれがいい

 

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ノンカロリー

動画リンク貼って終わりの記事です。ありがとうございました。

 

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↑カラオケ歌ってる時のわたくしの様子

やる気のないボーカル大好きなものでしょうがないですね。シンセでほとんど作り込んでた時代のアルバムもSpotifyで聴けますがバンド形態になってからは魅力が増した気がします。てゆーか去年来日してたんですね...行ったことあるライブ会場だったんで残念です。

 

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昨日の日曜はずっとホテルカリフォルニアざんまいでした。メロディーが沁みます。

ドラムボーカルだったんですね。初めて知ることだらけです。ダブルネックギター欲しいんですけど背の低いわたくしが装備するとダサダサになるのは自明の理です。

 

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これはCD持ってるんですけどPVはなんか怖そうなんで見ておりませんでした。そんでこないだ意を決して見たわけですけど思ったほどではありませんでした。身につまされるよーな内容ですけどワイは動物実験も化学物質垂れ流しもしてへんのでセーフ。

Max/Mspで音楽作らせたらこの人の右に並ぶのはジムオルーク先生くらいではないでしょうか。

 

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はえ〜新作でてたんですね。不穏なPVで良いです。

80年代レイドバック感がありますがギターバンドとしてのアイデンティティを失っていないUMOは素晴らしい。ルバン先生のカッティングに頼らないスタイルは見習いたい。

 

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いや〜ブログ立ち上げた当初は「なぜ日本では音楽に思想が入ると反感を食らうのか」という記事を書こうと息巻いてたんですけど、何が言いたいのかわからないモノになることがなんとなくわかってたんでやめました。結局最後は「良いと言う人もいるし悪いと言う人もいる」というクソみたいな結論になりそうですし。

この曲はそういうの抜きにした方がよさげですね。Gさんの脱力ボーカル最高なんじゃあ〜

なにやっとんねん監督

ゴールデンウィーク最終日は謎のミーム『Yee』にハマって爆笑してたら終わってました。そんなろくでもない毎日を過ごしております。大事なことをすっかり忘れてたりといろいろと支障をきたしております。人様の絵を見て「あれ?これドンタコスのキャラやんけ」とか思いついている場合ではナァイ

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なんか久々に録ってみました。

数年前にリリースされたiOSアプリの「Stepsynth」というものの演奏にテキトーなエフェクトを加えたものです。

soundcloud.com

 

Stepsynthはこーいう画面↓のアプリなんですけども、

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とっても無愛想なUIですが、たくさんあるチェックボックスみたいなのをタッチするとそれがこういう風に↓変化します。

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チェックボックスごとに鳴る音が指定されておりまして、縦一列は全て違う音がなるようになってるんですね。要はシーケンサーみたいなもんです。左から右へ音が再生されます。一時停止ボタンとかそういう気の利いたものはございません。テンポは右下のバーで変更します。音程は下方にあるルーレットみたいなのをぐるぐる回して変更します。iPhoneをシャッフルするとチェックボックスが全て空欄になって音が鳴らなくなります。

すっごい良い音なんですけど、かなりの不親切設計なのが難しいとこ。でもめちゃくちゃにタッチしても割と曲として機能するような音程の配置になってるので簡単です。

GarageBandだけだとシーケンサの打ち込みとか録音時にエフェクトかけるのがクッソ面倒なんでこういうのを使いました。midiとかそういうのはよくわかりまへん。

ここぞとばかりにディレイをかけてますが、私の使ってるDD-7くんはルーパーとして使用してる間はディレイ機能が使えないので非常に淡白になってしまうのです。もう一台ディレイのエフェクターが欲しいところ。ご存知LINE6のDL4を狙っておりますが高いんだよボケェ再販せえやボケェ

 

そういえばこのブログもどきも一周年だそうです。三日坊主の蓄積みたいな状態でやっておりますが、見てる人がいなくても適当にやっていきたいと思います。

さて次の更新はいつになることやら...(遠い目)

ふていけい(タイプ)

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なんか一時期ポール先生の動画見ると元気出た時期があったんですけど最近はめっきりです。でもこの動画↑みると曲作る時ってそんなに肩肘張らなくていいんだ、という気になれます。ただまあコードが単純なだけで、ボーカルラインは天性のソレなわけですからすぐ落胆するんですけどね。

 

コーヒー飲むと目が冴えて多少集中できるんですけど、被害妄想が止まらなくなります。もともと被害妄想気味な人間なんですけどそれに輪をかけてひどくなります。そして気の落ち込みがやってくるんですね。今までは許せたり看過できたことが急に気にかかかったり、腹が立つようになったりします。周期的に。

「周期的 落ち込み」と調べたら"入門 季節調整"の記事とともに、非定型うつというのがたくさんヒットしたわけなんですけど、わたくしのはカフェインの摂取が一枚噛んでるわけで、ほんとにそれに当てはまるのかはわかりません。

自分にとってうまくいかないことに対して病名を与えることで、その克服を留保しようとするのは良いことなんでしょうか? 病気という理由をつけて、ソレに付随する障害やソレを克服することから逃れようとする手立てなんじゃないかという声もあります。

なるべく気分を安定させるような努力はしているつもりです、でもそれは気分を安定させているように見せるフリであるような気がします。

まだ壊れてないんで大丈夫だとは思いますが。

 

とりあえず考えるのをやめよう

 

HOSONO HOUSE」いいです。よく聴いてます。細野先生の現在のスタイルに到るまでのエッセンスがたっぷり詰まってます。

ヤバババババババババ

あんまり"ヤバい"という言葉ばっかり使うのはどうなんでしょと思う事があります。このCDまじヤバいぞとか、本当にヤバいから来て欲しいとか。10年前から言われてることではあるんですけどね。"ヤバい"という言葉は別に嫌いなわけじゃなくて、"ヤバい"という言葉を使うとき、一体何が"ヤバい"のかを説明して欲しいと思う時があるんです。なんでこんなこと気にかかってんのかわかんないし、別に世に訴えるつもりもないんですけどね。そもそもこんな軽薄そのものな人間が何いってもしょうがないとは思いますが。まじヤバい。

 

ブログをしょっちゅう放置しておりますが、書くことがない…というわけではなく、ふとした時に「これ書こう」と思ったことがあっても、パソコンのまえに座りいざ書こうとすると、そのネタを忘れているのですね。ブログ名を鳥頭日記にでも変えた方が良いかもしれません。

同じよーなことはそれ以外にもあって、常日頃悩みを抱えているはずなのに、いざ人に「悩みとかないの?」と言われると思いつかなくなる現象があります。そして一人になった後であーこれ打ち明けるべきだったなーと後悔するところまでがセットになっています。打ち明けたところで結局しょーもない悩みだと気付かさるんですけどね。
今の悩みはシールドが断線したんで新しくシールドを買うべきか半田付けセットを買って自前で直すべきかということです。しょーもな。半田付けなんて中学校でちょっとやってから触れてないです。無類の不器用なんで火事起こしてもおかしくありまへん。でも2年でシールドって断線しますかね? 正確には断線というより、プラグと銅線を繋ぐはんだが取れちゃったみたいな感じなんですけど、保管の仕方が悪かったんでしょうかね~。確か私が持ってる中で一番高いやつだった気がするんですけど、物持ち悪いですね~。

 

またエフェクターを買ってしまった。ろくに弾けないくせに音だけ重視してどうすんねんと思うんですけど、安くなってるとつい飛びついてしまう。あと買うのはpolytune3(高性能チューナーペダル)くらいにしたいと思ってるんですけど、やっぱりDyna Compも欲しいなあ...と思って中古楽器のサイトを練り歩く毎日です。金がいくらあっても足らんぞ。ええ加減にせえや。

ジミヘンみたいな音を志向してるつもりなんですけど、ファズの世界は泥沼ですね。

 

コミュ障が重症化しておりまして、レジで店員と話すだけで冷や汗が出て来たりしています。いやあここ最近めっきりそんなことなかったんですけど、なんで急に神経衰弱になるのかわかりません。昼夜逆転生活も脱したというのにねー。ほんと面接とかやったら死ぬんじゃないのかと不安に。なります。はい。

 

唐突な自分語りでした。

ここ何ヶ月かの記録#2

意味もなく深夜まで起きているのは百害あって一利なしなのでやめましょう。なんでもいいから自分の思ったこととか感じたこととかを文にするリハビリ(?)でもすれば少しはコミュ障も改善されるかと思ったんですけど、こうやって時間をかけて文を作るのと、実際に人に会って話すということは経る過程が違うのであって、あんまり意味ねえなコレと思いました。デリダみたいな話ですね(適当)。

 

Jim O'rourke / All Kinds Of People -love Burt Bacharach-

ジム先生監修のバカラックトリビュート集です。ジム先生も演奏に参加してます。一曲歌ってます。バカラックの音楽は日常に忍び込んでおり、「あっこの曲かあ!」みたいになることが多い...と思ったんですけど、わしは"Close to You"しかわかりませんでした。超クラシックな存在を抜かしていることがよくわかりました。ジム先生のバカラックのカバーは名作Eureka収録の"Something Big"がありますが、あそこまで完コピではなく、ゲストミュージシャンの感性を生かした出来になっております。世界の細野晴臣歌う"Close To You"から至福です。次の"Always Something There To Remind Me"はSonic Youthのよしみかわかりませんがサーストン兄貴ですね。Sonic Youthよりかはソロ活動でのアコースティックなアプローチに近いでしょうか。まあバカラックでノーウェーブ感丸出しじゃどうしようもありませんしね。味のある歌唱です。坂田明先生と最近ムロツヨシっぽくなってる中原昌也先生参加の"After The Fox"は面白い。坂田明先生の語りが非常に面白い。中原昌也はコーラスに回っておりますが、ジム先生と一緒に歌ってるせいで判別が難しい。青山陽一先生歌う"You'll Never Get To Heaven"も良いです。コレ聞いて彼のCDを集め始めました。間奏とアウトロに入る音数の絞られたスライドギターがしぶい。

さて、このアルバムの難点はB面がやや地味ということです。個々の曲のアレンジはもちろん違いがあるのですが、"Do You Know~"から"Raindrops Keep~"とテイストの似通った曲が並んでおり、どれも普通に良い曲で、無難に歌が上手い方を起用しているのでその無難さがちょっと退屈ではあります。面子が面子なだけにしょうがないかもしれませんが。

その3曲を抜けるとYOSHIMI姉貴歌う"Say A Little Player For Me"です。この曲はすごいですよ。ハツラツと歌うYOSHIMI姉貴。Boredomesで奇声をあげラッパを吹き鳴らしていたYOSHIMI姉貴はいずこへ。そして後半は心地よいアコギのアルペジオと柔らかなノイズの饗宴です。金属音やパーカッションの演奏はドラム怪人グレン先生によるものですが、一発録りらしい。どうかしている(褒め言葉)。

ジム先生が自ら歌う"Planes Boats And Trains"はなんとなくイーノの空港音楽とかR.E.Mの"Airportman"を彷彿とさせるアレンジです。リヴァーブかけたピアノのせいでしょうか。他の曲と比べるとかなり無機質なアレンジですねえ。

地味な曲もありますが、全てはゲストミュージシャンの歌の魅力を引き出すための策なのでありましょう。歌の入った作品ではアバンギャルド性が控えめになるジム先生らしいです。ジム先生とミュージシャン間の交流も垣間見られるようで面白いです。

 

 


OTOMO YOSHIHIDE INVISIBLE SONGS / SORA

あまちゃんOSTを除けばTSUTAYAに置いてある大友先生の作品はこれくらいでしょうか。渋谷とか行けばもっとあるかもしれませんが。サントラ、ジャズ、ノイズと多様な活躍をなさっておられ、良い曲が作れるノイズミュージシャンというほぼ最強の立ち位置におられる大友先生ですが、今作はボーカル中心の作品です。しかしながらボーカルといってもまともなボーカルなんて"Sora"と"自殺について"(導入部だけ)くらいです。それ以外は絶叫、先生自らの語り、"Banka-La"におけるSAN値ゼロ状態の山本精一先生による歌唱など。SAN値ゼロ状態の山本精一先生の歌唱は彼のソロアルバムでは聞けないので貴重です。

演奏はナスノミツル先生と芳垣安洋先生の鉄壁のリズム隊が構えておられます。Alfred Harthという方がサックスを吹いているようです。こちらもなかなかの絶叫っぷりです。

非常に爽やかなジャケットのアルバムですが、このイメージに即しているのは"Sora"くらいです。この曲では大友先生がロックの語法に忠実な演奏をしていて面白いです。この後の曲ではノイズ炸裂なだけに。15分弱の"スイカを持って死んだ男の夜/ラジオのように"は、ラジオ等によるノイズコラージュから一変してBrigitte Fontaineの"ラジオのように"の主題を破壊/再構築しつづけるフリージャズセッションへ。ナスノミツル先生と芳垣安洋先生はこの手の半即興セッションにおいて最強のコンビなのでは。堅実なリズム隊の上で大友先生のギターと切り刻まれたかのようなAlfred Harthのサックスがのたうつ。近藤達郎のエレピが電化マイルスっぽさを醸し出す。迫力の15分弱。

"Watermelon"はダブです。ここでもAlfred Harthのサックスが炸裂しとりますが、"スイカを持って死んだ男の夜~"の後だとやや地味か。ワウギターの奏法は参考になるかもしれません。お家芸フルアコ+U字型金属によるノイズの"センチメンタル・ジャーニー"に続く "自殺について"は今作のもう一つのハイライトでしょう。鉄の雨が降りしきるような絶望の音楽です。

こんな感じで大友先生のエッセンスがぎっしりと詰まった作品です。楽しいサントラばっかつくっとるんちゃうぞ、ほんとはもっとすごいことやっとるんやぞ、ということを嫌というほど理解していただけるのではないかと思います。大友先生の"真"の入門版かもしれません。たぶん今作でカバーしきれてないのはFilamentなどの静寂なフリーインプロの活動でしょうか。こちらもぜひ。