らなる堂

音楽

なんとなく

今年聞いた音楽のことでも。

・去年はフィッシュマンズ、一昨年はブランキーと年ごとにアルバムを全借りする勢いでドはまりしたバンド(大体解散済み)があるのですが、今年はキリンジの年でした。「DODECAGON」のページでも書きましたけど、最初に「3」を借りて"グッデイ・グッバイ"が流れたときはもう衝撃でした。非常に練られた編曲とコード進行でありながら情報量過多になりすぎないというか...ボーカルの力の抜け具合が、息苦しさとか一種の古臭さとかをまったく感じさせないのですね、ここ5年くらいはもっとスカスカした音楽ばかり聞いていたので、彼らの音楽はなかなか衝撃でした。

・それから聞く音楽の嗜好がなんとなく変わった気がします。スティーリー・ダンはもちろんのこと、山下達郎をこんなにも聴き込む日が来るとは思いませんでした。図書館でスコアを借りたりしていますが、椎名和夫氏のリードギターはなかなか勉強になります。ドラムとベースのグルーヴ感も真似してみたいですが、あれはドラムマシンじゃ再現不能ですね。今の所RVC時代の頃の作品しか聞いておりませんので、"Merodies"以降もどしどし聞いていきたいと思います。

・また、Lampと出会えたのも価値がある出来事でした。"東京ユウトピア通信"は2017年下半期で一番聞いたアルバムかもしれません。こちらも非常によく練られた編曲とコード進行の曲ばかりです。中古じゃないCD買っても良いかなと思えるくらいのバンドです。

・今年聞いた新譜はD.A.N.の"Tempest"と細野晴臣の"Vu Ja De"です。これだけです

D.A.N.については最近よくありがちな"綺麗すぎるネオソウル系ばんど"にならないように願っています。彼らは祭りそのものよりも、祭りの後の叙情を歌って欲しいと思っております。

細野晴臣先生は、彼が自分のルーツに回帰した音楽性に転換してからの作品のうちでは最高傑作かもしれませんね...単に自分が40~50年代のフォークやらジャズやらに親しめる耳になったのもあるかもしれませんが、"Hosonova"や"Flying Saucer"ではなかった歌声がスッと馴染む感じがあります。ただのカバー+リメイク集だと一蹴せず、ぜひ。「Mohican」が特に沁みます。

今年のいろんな総括はまたあした。