らなる堂

音楽

ありあわせ

いろいろポツポツと書いてはいたんですけど、一つの記事にするほどの内容も量も無いので下書き送りにした記事を全部まとめてカサ増ししてみようと思います。

 

・三年以上なんらかのグループ(家族以外)に属したことがないんですねわたくし。大抵の部活やサークルは三年以上で引退だし、前のバイトだって三年ちょっとでやめた。思い返すと原因の多くが、死ぬほど嫌いな奴が出現して全てが嫌になり終了という形でした。喧嘩別れですらない。

そういう奴は同じ場所にいるだけで不快な気分になるます。自分からもう一度仲を取り戻そうという気にもならなくなるます。どんなにいろんな人と良好な関係を築いていても、なにもかもが嫌になるます。

この先そんな奴いくらでも出てくると思います。その度に嫌な気分になってその場所からいなくなったり戻らなくなったりするのかもしれないですね。この習慣に病気としての名前でもついているのならもっと楽でしょうね。

 

...っていうことを2、3週間前までずっと考えててました。最近は音楽と映画と昼メシのことくらいしか頭にありません。なんたる堕落っぷり。

おとついあたりスガシカオの「そろそろいかなくちゃ」って曲聴いてたら現在の心情とほぼドンピシャだったんで笑いました。

 

youtu.be

わたくしのスガシカオからの影響はかなり重篤なものです。なんならこの曲に合わせてそんな心情になっちゃったんじゃないのと思うくらい。「スガシカオのなんとなくうだつのあがらない男ソングス」っていうプレイリストでも作ってみようかな。

 

作りました。

open.spotify.com

 

あとは「Room201」があれば完璧なんですが、Spotifyにはまだ登録されてないみたいです。無念。そんなわけで僕の情熱はいまや流したはずの涙より冷たくなってしまったのです(黄金の月)

え? "PARADE"以降の曲が少ないって?なんでやろなあ... 

プレイリスト作るのは楽しいですね。現在作成中なのはピーター・バラカンさんが選んだ名盤240枚のプレイリストですが、70枚分ほど登録した現時点で収録時間が87時間あるみたいです。誰が聴くねんこんなの。

 

・バイトはじめてから金遣いがやや荒くなってます。こんなに大手振って映画見に行って大丈夫かという後ろめたさすらなくなりつつある。

先週は『Blue Note Records: Beyond The Notes』を見ました。映画館の音響でジャズが聞ける喜びもありましたし、フランシス・ウルフによるいろんな名プレイヤーの写真が見れて頬が緩みっぱなしでした。マイルスの録音風景の音声ではまだ声が嗄れてなかったんでちょっと感動しました。アルフレッド・ライオンがブルーノート史で「歌もいけるんじゃないかと思ったよ」というのにも納得がいきました。

後のヒップホップ文化についても結構詳しく割かれてましたけどATCQがジャズラップの御大みたいに取り上げられてたのはなんとなく物議を醸しそうなんですけどどうなんでしょう。あの界隈に対する理解がないだけでしょうか。

 

・ネット界隈は本当に荒れやすいですよね...わたくしはネット恐怖症なので常にネットで発言する際はビクビクしながら打ち込んだり送信ボタンを押すようにしております。なんでかっていうとネットにおける言葉のほぼ全てがただの文字だからです。抑揚や音量によってなんらかの感情を言葉とともに示すことはできませんし、言い誤った言葉をすぐに訂正することも難しい時だってあります。SNSの手にかかれば会話の文脈に沿わないかたちでの引用を行うことで、意味の歪曲や扇動が可能となります。あああ恐ろしい。

なにより私自身もネットのニュース記事やちょっとしたTwitterの投稿などで感情が不安定化するザコでありますので、バカ話以外は極力ネットの会話を避けたい...というか普通に顔を見て話がしたいです。コミュ障ですが。

 

・現在マラカス担当として奮闘しておりますわたくしが参加させてもらってるバンドで、コピーしたい!と思ったけどいろんな理由で候補に挙げる前からボツにした曲を紹介します。自分の気持ちの供養です。

 

Sonic Youth - Teenage Riot

youtu.be

別にこの曲に限らずSonic Youthはコピーしたいんですけど、あらゆる曲が変則チューニングなんでつらい。曲をやるたびにチューニング変えて戻すだけで時間がかかりますし、音程もヨレヨレになってきます。自前のギターを変則チューニングにしてレンタルのギターをスタンダードチューニングの曲用にセットすればいけなくはないか...それでもめんどくさいし金がかかるなあ...

頑張ればできなくもないみたいですけど(https://www.songsterr.com/a/wsa/sonic-youth-teenage-riot-tab-s18661t2)、多分雰囲気でないしだろうなあ、ということでボツ。

 

American Football -Never Meant

youtu.be

これも同じくあらゆる曲が変則チューニングだからです。さらに変拍子というオマケつき。Garagebandのドラムでも使えばリズムは正確無比に保てますし、ある程度は一音一音の強弱やアクセントを変化させることができますが、やはり生ドラムの迫力というものは捨て難いものです。

あとは...“リズムギター”と“リードギター”のように奏者の役割が明確に分けられておらず、複数のリフやアルペジオが合わさって全体の形が見えてくるような曲は人数が少ないと厳しいですねえ。一つでも欠けるとイマイチな感じがします。先にギターを録音しちゃって同時に再生する手がありますけど、打楽器と鍵盤以外でそれをやるのは自分の中で禁じ手にしているので…いつか解禁するかもしれませんが。

 

他にも鍵盤楽器の比重が重くて断念せざるを得ないWilcoや、どこから手をつければいいのかわからないLampとLambchopなどなど。アレンジをいろいろと考えるのは楽しいんですが、ろくに譜面が書けないのでなんともしがたいです。でも旅は続く。

Mojave 3 - My Life in Art

 

 

youtu.be

 

Wendy gets high for the 2nd show


I watch her dance and I watch her flow


For a dollar


She dreams of Vegas and the desert strips


Where she can dance and she can make


A lot of money

 



She left her home in a pick-up truck


Left her husband when he beat her up


And now she works all night


But the Kansas wind won't freeze


Her hear

t
No rain just rolls right off her back


She's gonna be all right

 



Just tell me about the boulevards


Tell me about your life in art


Yeah tell me about the boulevards


'Cause Europe always seemed so far



 

You look so young and your talk so old


Listen up babe I might just take you


Home if you're lucky



You read some books and they


Broke your heart


But you don't know


One thing about life



Your just a pretty boy


And those bums on the corner will take your time


Sell you their stories for a nickel


And a dime

You could learn something

And she stares so hard a those neon lights


I swear to god she's gonna bust them up


She's gonna bust them up



 

Just tell me about the boulevards


Tell me about your life in art


Yeah tell me about the boulevards


'Cause Europe always seemed so far



 

She laughs as she lights


A cigarette
Throws her arms around my neck


She says I'll kill you just for trying


'Cause you don't even have the money


Just buy me a drink and we'll call


It quits


Tell me all about your pretty boy face

Tell me all about your pretty boy face

 

ウェンディは第二の舞台でハイになっている

僕は1ドルで彼女のダンスとフローを見ている

彼女はベガスと砂漠の商業地を夢見る

そこなら踊ることも大金を手にすることもできるから

 

彼女はピックアップトラックで自分の家を離れた

夫に殴りつけられたその日に去った

そして彼女は今一晩中働いている

カンザスの風もその心を凍えさせることはできない

どんな雨も彼女を止めることはできない

彼女はきっと何もかもうまくいく

 

君の人生の話をしてよ

君の芸術における人生を教えて

ねえ、君の生き様を話してよ

ヨーロッパはいつも遠く離れているように思えるから

 

君の見た目はとても若いけど 話し方は年寄りみたいだ

大丈夫、君を家まで送ったっていいんだ

もしも君が幸せなら

君は本を読み、本は君の心を引き裂く

だけど君にはわからない

人生におけるある一つのことを

 

街にいる君のお気に入りの男と

ロクデナシは君の時間を奪おうと

はした金目当てに自分たちの話を売りつける

君はまた一つ賢くなれるだろう

 

そして彼女はあのネオンの光を凝視する

神に誓うよ、彼女はあいつらを捨てていく

彼女はあいつらを捨てていくだろう

 

君の人生の話をしてよ

君の芸術における人生を話してよ

ねえ、君の生き様を話してよ

ヨーロッパはいつも遠く離れているように思えるから

 

彼女は笑いながら

タバコに火をつける

僕の首に抱きついてこう言った

「あんたを殺してしまおうかしら

だってお金すら持ってないじゃない

何か飲み物を買ってきて、今日はこれでおしまい」

お気に入りの男の顔を全部教えてよ

お気に入りの男の顔を全部教えてよ

 

 

高校の時からよく聴いた曲です。

高校の時はストリーミングはなく、金もなかったのでYoutubeで音楽を漁ってました。

お気に入りの音楽を聴きながら、関連動画のリンクから適当に自分の知らない曲を

ひたすらに探っていくのが楽しみの一つでした。この曲もそんなことを繰り返して

たどり着いた曲です。ジャケットが適当でよい。たしかマイブラからスロウダイブを

経由してたどり着いたんかな?

一度邦訳にも挑戦したことあったんですけどスラングが多くて挫折したので

再挑戦しました。

 

boulevards = 「人生談」らしい。ほかにもスラングダブルミーニングが隠れてるかもしれない。ネットに落ちてる歌詞はサイトによって違ったりしてますし、なんならどのサイトも間違ってんじゃねえのコレという箇所もあったんで適当に直してます。本当に正しいのかはわからん。

 

大好きな曲なんですけど、邦訳すると最後の一行で台無しになりますねクォレハ...

 

「Pretty Boy」が「Wendy」または語り手の息子である説も考えたんですが、それなら「kid」とか「son」って言うよなあ。この辺は暫定的です。 

あららら

9月になっちゃった。

事態は悪くなるばかりです。これからひどいイベントばかりです。どうやったらうまく関わりを減らしていけるか。あの場所からはやくいなくなりたい。

新しいバイトはなかなか好調です。自分のポンコツで苦労をかけているのでもうちょっとがんばりたい。反動で依存しない程度に。

 

Ogre You Assholeが新譜を出してくれました。リードシングルの「動物的/人間的」が石原洋プロデュース三部作を思い起こさせる感傷的な曲だったので、新譜もこういうモードでくるんやろなあ楽しみやなあと思ってましたがそんなことはなく。

前作「ハンドルを話す前に」ほど無機質ではありませんが、徹底的にそぎ落とされたアレンジは変わらず。全体的にのっぺりしてます。シュールな「ありがとう」やメロディアスながら不安を抱えた「わかってないことがない」が良いです。

アルバムに合わせてアレンジを変えた「動物的/人間的」は虚しさが一層増してますが、この曲はやっぱりシングル版の方がええかなあ。

夏の終わりに合う曲です。

youtu.be

この曲とAmerican Footballの「Summer Ends」をよく聴いております。

youtu.be

 

来週の月曜日は34℃らしいんで夏はまだまだ終わらなさそうですが。

 

ブログのネタが枯渇しておりますが、そのうち書くモードに移行すると思います。

こうしている間にもアフリカでは1分間に60秒が経過している

ここ二週間は開き直って映像作品を見ました。時間のムダとか言われても知らん。

しばらく自堕落に過ごそうと思います。

 

The Boys

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アマプラで絶賛配信中のドラマです。いわゆるダークヒーロー/アンチヒーローものです。直近で見たダークヒーローものだと"ヴェノム"を思い出しますが、だいたいダークヒーローものは主役よりももっと悪いヤツが敵役として登場するので、主役の悪業が薄まって感じられます。そうしないと面白くならないからね、しょうがないね。

"The Boys"の場合は主役よりももっと悪いヤツというのがいません。

...いないというとだいぶ語弊がありますね。要は"全員悪人"ということです。あーでもスターライト(ヒーローの一人)は悪人じゃないしなあ。難しい。

多くの善行を重ねた偉大なヒーローは多少の悪行については許されるのか?というのがテーマです(多少どころでない悪行ばっかり重ねてますけど)。

ふざけたヒーローどもに制裁を加える存在として"The Boys"の苦闘が描かれるという筋書きです。

面白いです。面白いですけど、エピソード1ではそんなに制裁加えてないですね...もっとクズなヒーローどもがボコボコにされるところを見たいのですが、どっちかというと隠し撮りや強請りによって自滅していく様が多いです。ゴアなシーンは多いですけどバイオレンスは思ったより少ないですね。

あとはパチモンスーパーマンこと"ホームランダー"とお目付役の熟女との誰得な歪んだ関係がかなり濃く描かれており、ちょっと吐き気がするうんざりするかもしれません。

いろいろと首を傾げたくなるところもありますが、それも全部エピソード2以降の布石だと信じてます。原作とはだいぶ色合いを変えていることを承知しておけばそれなりに楽しめると思います。ぼくは1日でシーズン1全部見ました(半ギレ)

 

ディア・ハンター

無性にサボりたくなったが居場所がない、じゃあ映画だ!ということで映画館へ突撃。

別にものすごく見たかったわけではないのですが、有名なんで一応見ておこうという気構えで臨みました。

実を言うとこの映画の一番肝心なシーンはYoutubeで見てしまっていたので(同名のインディーバンドの動画を漁っていたらついうっかり)、安心感を持ちながら見ていたわけですが、それでも美しい結婚式・鹿狩りからの戦争への場面転換でだいぶえぐられました。そして戦争以後/以前で確実に変わってしまった個人そのものと友人たちとの関係の描写が凄まじかったです。

名誉に縋るように軍服を着込むマイク、多くのものを失ったスティーブン、戦争に行かなかった友人達。一人堕ち続けたニック。ヘリで助けられたニックと助けられなかったマイクとスティーブンの皮肉とも言える運命の対比がつらい。それでも繋ぎとめようとするマイクの苦闘がさらに辛かった。例の一番肝心なシーンも多くの辛い場面を見てきたからこそ重みが感じられました。"タクシードライバー"は破滅していく個人に焦点が当たっておりましたが、"ディア・ハンター"は誰かが破滅しようとしても関係をつなぎとめようとする他の存在がいるからこそこんなにも胸を締め付けるのでしょう。

 

鑑賞後に考察サイトをいろいろと見ましたけど、マイクが最後に「愛してる」と言ったからってすぐ「ホモなんだろ?」的な邪推をするのはやめた方がいいと思った

 

ラスト・ワルツ

まさかの2回目鑑賞。前日に叔父とザ・バンド話で多少盛り上がったのもあり、なんとなく見たくなったらちょうどやってたので見たというわけです。

1回目鑑賞時は私自身が未熟だったということもあり、マディ・ウォーターズの"マニッシュ・ボーイ" で脱落しかけるという有様でしたが、今回はザ・バンドの聞きどころが自分なりになんとなくわかってきたということもあり再挑戦。

...結局のところ、私自身がへっぽこドラマー兼ギタリストということもありドラムとギターばっかり聞いてたわけなんですが。ロビー・ロバートソンのピッキングハーモニクスはどうやってるんやろなあとかリヴォン・ヘルムは割と走り気味のグルーヴなんやなあとかバスドラこんなに叩きまくってたんやなあなど、感動もへったくりもない見方をしてました。

ガース・ハドソンのキーボードが結構暗躍してることも発見でした。

クラプトンと対比するとロビーのプレイの地味堅実さがよくわかります。自分で隙間をこじあけない感じというか。あんなにインタビュー映像で俺様ぶりを発揮してたのはなんだったのか。

自分の中でいちばんやらかしてしまったのは、キメを何度も要求するあの小太りピチピチシャツのおっさんがジェイムズ・モリソンであることをすっかり忘れていたことです。今回もおっさんがステージからはけた後で思い出すという有様でした。ごめん。

あとディラン様のギターの音がキラキラしていた。感動した。

 

まだザ・バンドにずっぷりとハマることはできてませんが、いっぱい聞きどころを開拓できました。

 

Youtubeに無編集版が挙がってるそうなんですけど、怖くて見れません...リックの腕がなぜあんなにバタついていたのかとかなんて知りたくないよお

 

世紀の光

アピチャッポン(アピチャートポン?)・ウィーラセタクン監督の映画です。彼の名を知ったのは映画ではなく東京都写真美術館で行われてた個展です。「ヤング・ゴースト」という写真の作品が一番良かったんですけど、その他にも自分の父親が何かの治療(透析だったかな?)を受けてる映像とか、タイの人々の生活を撮った作品(アピチャッポン監督本人のギター演奏が音楽として用いられておりこれも良かった)、暗い部屋の映像、ヤシの木と焚き火を重ね合わせた映像、備え付けのヘッドホンを装着して河の映像を見る展示など、割と実験的なことをやってる人なんやなあ〜という印象を受けました。

で、今回満を辞して映画に挑んだわけです。

うーむ...まあ次に見た"ブンミおじさん"がかなり難解なだけあって、こちらはまだすんなりと飲み込めました。

二部構成の映画でした。第一部は農村の病院、第二部は都市部の大型病院です。時代設定は同じなのか異なるのかは明示されません。どちらも基本的には同じ役者さんを使い、病院という舞台の性質は共通させながらも、軸となる人物や物語の展開、そしてそれらをとりまく環境はかなり異なっていました。

シーンの構図は徹底したこだわりが感じられました。特に最後の方の作業場のシーンは個展にあってもおかしくないような映像美でした。

 

登場人物により断片的に語られるテーマは「記憶」「前世」といったものです。いろいろと考えてみると、なんかこう"あり得る世界"みたいなものが描かれているのかなあ。仏像や胸像などのいくつかのモチーフは一部・二部で共通しています。登場人物も置いたり若返ったりするような描写はない。かといって前世というものに対して自覚的であるということもないし、あくまで信仰の一つでしかない(このへんは監督の一歩引いたスピリチュアリズムともいえるようなものを感じる)。

同時に対照的なモチーフも存在するわけです。豊かな自然とコンクリート建築、歯科医と坊さんとの間で交わされる親密な/冷淡な会話、患者との地上/地下でのコミュニケーション、淡い恋心と濃密な関係などなどなど(音楽で言えば大衆歌とドローンでしょうか)。第一部での牧歌的な風景に比べ、第二部ではなんとなく暗澹たる空気すら流れている。格段に現代化された社会に対する揶揄に感じなくもないが、人との繋がりを諦めない登場人物の姿にはほんのりと希望も見える。

対比そのものを対象にしているというよりは、対比を通して何かを表現しようしているんでしょうけど、その何かが見えてこない。それはたぶん明確に見えないように作られているからなんでしょうね。第一部の面影をわずかに残した公園で人々はスポーツに興じ、坊さんたちがラジコンで遊んでいるシーンを見てなにかわかりそうになったけどやっぱりわからなかった。

それにしても、第二部でのおばちゃん1が患者にチャクラを送ってる間、おばちゃん2がずっと客席側を向いていたシーンは迫力がありました。あの演出は一体なんだったんでしょう...

 

ブンミおじさんの森

ブンミおじさんの森(以下ブンおじ)が見たくて来たようなものだったんですけど、思った以上に難解でした。世紀の光のように「あーこれは半分くらい監督の趣味だな」と割り切れるようなシーンがほとんどなく(せいぜい透析と洞窟のシーンくらい?)、脈絡なく全く別の登場人物のシーンが挿入され(あれがおじさんの前世だって初見でわかる人いるの?)、とにかく一筋縄ではいかない映画でした。

この映画についても、"前世"と"記憶"がテーマなんでしょうけど、それについてのメタファーがこれでもかと詰め込まれているだけでなく、アピチャッポン監督のもう一つの重要なテーマ"森"が深く関わっているので、一晩おいた現在でも理解が進みません。たぶん「あれは何を表してるのか」ということを一つ一つ考えてたらキリないです。

 

 

主役であるブンおじは死を悟っています。そのブンおじのもとに先だった奥さんやチューバッカ 精霊となった息子が訪れます。ブンおじは自分の病とそれによる死を、多くの人を戦争で殺した因果であると受け入れながらも、死の後に訪れるであろう孤独に怯えます。

その途中で挿入される前世のシーンは、森についてのイメージ(人々を誘惑し変えるもの?)であるとともに、前世というものの不連続性を表しているものだと思います。前世で起こした行動が現在のブンおじの行動や死という帰結に繋がっているというわけではない。ブンおじは自分を苦しめる病や死の原因が前世にあるということは考えていません。

"世紀の光"でもそうでしたが、登場人物たちが前世や来世について口にすることがあっても、その前世や来世では「どんな人か、どんな状態か」を口にするだけで、現在の状態や行動がそれらに反映されているようなことを期待しているかのような言葉は出てこなかったはずです(たぶん)。前世を通じて経験してきたことも含めた、あらゆる過去を変えられないことに対してのささやかな絶望を感じます。ブンおじはそれゆえに森の深淵で生まれ直すことを選択したんでしょうか?

 

戦争の存在が影を落としているようだけどコレガワカラナイ。ブンおじが未来の夢について話すシーンではそれらしき写真がいくつか出てくるけど、それはブンおじが体験するかもしれなかった苦しみなのか?

前述した個展での「ヤング・ゴースト」についても、タイ独裁政権により傷つけられた村が背景にあることが説明されているが、いろいろと勘ぐって考えないとそれとこれとは何の関係があるの?という疑問ばかり生じてしまう。あくまで一つの要素に過ぎないということだろうか? 次見るときの課題です。

 

ラストのあれはなんでしょう。あれも一つの"あり得る世界"ということでしょうか。ただの幻想でしょうか。

 

あと、エンディングがレディオヘッド直系のギターロックだったのでぜひ聴いてみてください。いい曲です。

youtu.be

 

 

 

例によって今回も校正なしです。支離滅裂なこと書いてるかもしれませんがゆるして。

 

つかれた

嫌で嫌でしかたなかった、自分の属してる共同体に足をなるべく運ぶように心がけてきましたが、もうダメみたいです。

 

わたくしより後から入ってきた人からも、よく居心地の悪さを指摘されます。

今まであまり居なかった分、様々な人とニュートラルに付き合えると思い、(慣れてないのに)フレンドリーさを見せるようにしてきました。

 

そうしたことで多少なりとも人間関係に進歩はあったと思います。近づきたくないと思うほど嫌ってる人間はさすがにいないので、簡単な会話くらいはできるようになりました。

 

しかしわたくし如きではあの居心地の悪さを緩和することはかなり難しそうです。

 

結構頼りにしていた存在のメッキの裏側を知ってしまったこと、

発端はわたくしにあるとはいえ、暴力沙汰になりかけたこと、

 

当然わたくし自身も間違いなく確執に加担しています。でも、あの共同体は別にこれ以上悪くなることも望まないけれど良くなることも望んでないのでしょう。

というかねーもう自分の考えなんて伝わんないだろうし、協力的になろうとする理由も無くなったし、いつもいつも同期の顔色伺うのも疲れたし、隣でつまんねー話聞かされるのも嫌になっちゃったんだよねー

 

周りがちょっとでもダメに見えたらすぐ自分の問題しか考えなくなるのは私の悪いところであります。

ただもう疲れました。「自分の波長と合う人がいなかった」ということで言い訳させてもらいたいと思います。

 

これからはもう勝手にやります。サービス期間終了。

 

 

 

 

書いたら3mmくらい楽になりました。

 

 

Modest Mouse - Ocean Breathes Salty

昔、ナイスな邦訳を載せていたサイト様があったんですけど消えてしまったみたいなので、つい。

 

youtu.be

 

Your body may be gone, I'm gonna carry you in.
In my head, in my heart, in my soul.
And maybe we'll get lucky and we'll both live again.
Well I don't know. I don't know. I don't know. Don't think so.

Well that is that and this is this.
You tell me what you want and I'll tell you what you get.
You get away from me. You get away from me.
Collected my belongings and I left the jail.
Well thanks for the time, I needed to think a spell.
I had to think awhile. I had to think awhile.

The ocean breathes salty, won't you carry it in?
In your head, in your mouth, in your soul.
And maybe we'll get lucky and we'll both grow old.
Well I don't know. I don't know. I don't know. I hope so.

Well that is that and this is this.
You tell me what you want and I'll tell you what you get.
You get away from me. (You get away from me) You get away from me.
Collected my belongings and I left the jail.
Well thanks for the time, I needed to think a spell.
I had to think awhile. (I had to think awhile) I had to think awhile.

Well that is that and this is this.
Will you tell me what you saw and I'll tell you what you missed,
when the ocean met the sky. (You missed, you missed)
You missed when time and life shook hands and said goodbye. (You missed)
When the earth folded in on itself. (You missed)
And said "Good luck, for your sake I hope heaven and hell (You missed, you missed)
are really there, but I wouldn't hold my breath." (You missed, you missed)
You wasted life, why wouldn't you waste death? (You missed, you missed)
You wasted life, why wouldn't you waste death?

The ocean breathes salty, won't you carry it in?
In your head, in your mouth, in your soul.
The more we move ahead the more we're stuck in rewind.
Well I don't mind. I don't mind. How the hell could I mind?

Well that is that and this is this.
You tell me what you want and I'll tell you what you get.
You get away from me. (You get away from me) You get away from me.

Well that is that and this is this.
Will you tell me what you saw and I'll tell you what you missed,
when the ocean met the sky. (You missed, you missed)
You wasted life, why wouldn't you waste the afterlife?

 

君の肉体は消え去っただろう、俺が連れていってあげるよ

俺の頭、俺の心、俺の魂へと

きっと俺たちは幸せになり 二人でもう一度生きていくだろう

わからない わからない わからない そうは思わないけど

 

それはそれ、これはこれ

君は自分の欲しいものを教える 俺は君がどうなるか教えよう

君は俺のもとから去る 君は俺のもとから去る

俺は自分の持ち物を集めて 牢獄を発った

そのおかげで  呪文を考える必要ができた

しばらく考えなきゃいけなかった 考えなきゃいけなかった

 

海風が塩辛い、運んでくれないか?

君の頭、君の口、君の魂へ

きっと俺たちきっと幸せになれるし 一緒に老いていくだろう

わからない わからない わからない そうだといいけど

 

それはそれ、これはこれ

君は自分の欲しいものを教える 俺は君がどうなるか教えよう

君は俺のもとから去る 君は俺のもとから去る

俺は自分の持ち物を集めて 牢獄を発った

そんなおかげで  呪文を考える必要ができた

しばらく考えなきゃいけなかった 考えなきゃいけなかった

 

それはそれ これはこれ

君が見たものを教えてほしい 君が見逃したものを教えよう

海と空が出会った時とか(君は見逃したんだ)

時間と人生が手を握りあいお別れを言った時とか(君は見逃したんだ)

地球が滅んで 

こう告げた時を(君は見逃したんだ)

"君たちの幸運を祈るよ!

天国も地獄もここにあることを願ってるよ

でもそんなことないだろうけどね!"(君は見逃したんだ)

君は人生を無駄にした(君は見逃したんだ)

どうして死を無駄にしなかったんだ?

 

海風が塩辛い、運んできてくれないか?

君の頭、君の口、君の魂へ

 

俺たちが前へと進むほど逆戻りしていってしまう

構わない 構わない 俺はどこまで正気だろうか?

 

それはそれ、これはこれ

君は自分の欲しいものを教える 俺は君がどうなるか教えよう

君は俺のもとから去る 君は俺のもとから去る

 

それはそれ これはこれ

君が見たものを教えてほしい 君が見逃したものを教えよう

海と空が出会った時のことを(君は見逃したんだ)

君は人生を無駄にした、どうして来世を無駄にしなかったんだ?

 

 

 

いろいろツッコミどころがある訳だと思います。スイマセン。