メンタルクリニックいったらハズレの病院だったというネタもあるんですが、そのうち。
スポチハイくんが今年のまとめをまた作ってくれたので雑感でも。
今年はめんどくさいのでアーティストごとにします。
1. Syrup16g
今年はSyrup16gの年でした。暇さえあれば聞いてたと思います。相当精神やられたというのがいちばんの原因ですかねえ...「だから先生 薬をもっとくれよ」("Sonic Disorder")の気分がわかってしまう状態に自分が落ち込むなんて思ってもいませんでした。
そもそもゼロ年代ロックなんて聞いてたまるかという謎のこだわりがあったんですけど(Syrupがその中に本当に含まれるかすらも謎ですが)、1stアルバム「Free Throw」の"翌日"を真夜中に聞いた時から心をガッチリと掴まれてしまいました。それからはもう"翌日"ばかり聞いてました。自分のバンドでも「delaydead」版の"翌日"を(だいぶ無理を通して)歌わせてもらったくらいです。そんなわけで今年のベスト曲は”翌日”だろうなあと思ったら"生きたいよ"という曲でした。ありゃま
コメント欄に「アウトロのメロディがNew Orderのregretだって最近気づいた」っていうのがありますけど、うちのバンドのリードギタリストがいちばん聞いた曲も"Regret"らしく、奇妙な一致を感じますね...
何が好きかってコーラスかけまくってるギターとかベースがメロディー担ってたりする80年代ロックのいいとこ取りなとこなんです。そこに暗〜い歌詞が載っかってるというのが最高です。アルバム単位だとランクインしてませんけど「Hell-see」がいちばん通して聞きました。来年のライブは行けそうにもないですが、いつかは行きたいものです。
2. Omni
Omni - Courtesy Call [OFFICIAL VIDE
Omni - Courtesy Call [OFFICIAL VIDEO]
Television風ギターとニューウェーブ感満載なボーカルが良くてハマっちゃいました。この曲なんて彼らの曲にしてはだいぶ地味な方なのに謎の中毒性があります。なんとなく3ピースバンドのスカスカ感が好きなんでしょうね僕は...
いちばん新しいアルバムは新機軸を打ち出してる感じがあってまだまだ過渡期な感じがあるのでこの先もバンバンライブとか新譜出して欲しいバンドであります。
3. Real Estate
Real Estate - Paper Cup - 3/2/2020 - Paste Studio NYC - New York, NY
正確にはReal Estateの"Paper Cup"だけがランクインしてました。今までの美しいギターアンサンブルを(ほぼ)かなぐり捨てて一気に80年代にレイドバックしたこの曲。良すぎます。ヴェイパーウェイブの流れもあって音楽界全体に80年代再評価な雰囲気はありましたが、彼らにこの曲を作らせたことだけでも意義はあったと思います。でもアルバム全体としてはほぼ今まで通りの路線を踏襲しているというのがまた笑える。マーティン・コートニーの歌声には魔法がかかってます。アルバムだと清涼そのものなのにライブだと心をぐっと掴んでくるので不思議。そんなかでも新ギタリストの人がリードボーカル取ったりとか変化つけたりしてるので、彼らもまたいろいろ変わりつつあるのだと思います。たのしみ。
4. Ulrika Spacek
Ulrika Spacek - 'Lord Luck' (official audio)
毒メロウそのもの。じりじりと甘いコードが自分の頭をダメにしていく感覚がとても素敵です。「人をダメにする音楽」というものを自分も一度作ろうと志向していたのですが、こんなもん持ってこられたのでとっくの昔に諦めました。 やる気のない歌声とかローファイな録音がまたいいですね...いちばん聞いたのがこの曲が入ったEPなんですけど、アルバム単位で困難詰め込まれたらもう作曲やめたくなるとこでした。これでクラウトロックの素養もあるというのですから、サイケ音楽界はいったいどうなることやら。会社帰りの絶望に染まり切ったあたりで聞くと明日が見えなくなるのでおすすめ。
5. tricot
たまにはエネルギッシュなものだって聞きたくなりますよ。新譜も最高でした。相変わらずドラムの方はわけわからんぐらいうまくてビビります...手数もおかしいし変拍子てんこ盛りでも容易に対応してしまう技術。ドラムのことばっか書いてしまいましたが、曲も"あふれる"含め全部最高でした。個人的には"なか"での若干ヒップホップへの接近がユニークでした。「何でも目につく現代 何にも気に入らない」の歌詞は震えましたねえ...この曲でもドラムがすごいんですよ、忠実にループ繰り返してると思ったら唐突に3連譜繰り出してきたりとか(結局ドラムの話)
6. Carssa's Wierd
Carissa's Wierd - Fluorescent Lights - not the video
最近よく聞いてるのがCarssa's Wierdの1stアルバムです。悲しくてやりきれない時ばかりなのでこういうサッドコアがとてもよく効きます。この曲の歌詞もそのうち訳したいです。よりチェンバーロックよりな2ndも3rdもいいんですが、ローファイ好きとしてはこの1stが一押しです。
people never listen to what you have to say
cos their so damn scared
that you'll be smarter than them some day
everyone's fucking crazy
but i hate these flourescent lightsみんな君が言わなきゃいけないことに耳を傾けない
あいつらみんな馬鹿みたいにおびえてるからだ
いつか君があいつを追い越していくことについて
誰もがみんなとち狂っている
だけど俺はこの蛍光灯が大嫌いなんだ
この曲は会社で完全に精神参ってたときにずーっと聞いてました。事務所の蛍光灯も大っ嫌いだったし、周りもこんな環境で正気保ってられる時点でイカれてるんだとばかり考えてましたねえ。いい曲です。
7. Suede
Suede - Animal Nitrate (Official Video)
うちのバンドのリードギタリストのプッシュもあって最近Suedeの再評価が始まってます。初めて1stアルバム聞いたときは「なんやねんこのうなぎ犬声は...」と思ったんですが、ようやく良さがわかりつつあります。バーナード脱退前のキモ声も脱退後のしっかりとした歌声も好きです。こないだバンドでやったら改めてブレット・アンダーソンの喉のすごさを思い知らされました。いまだに現役で歌ってるんだからすごいバンドだよなあ。もうちょっとしっかり聞いていきたい。ベスト盤だけじゃなくて。
こんなとこです。
来週には映画まとめを書きたいとこですね...