らなる堂

音楽

観たもの(Netflix特化)

映画とかです。Filmarksではわりと活動してます。

 

人のNetflixに短期間入れてもらったのですが、わしゃネッフリのオリジナル映画は"ROMA"レベルのものがゴロゴロ転がってるもんだと思っていたのですが、ちょっと...という作品もあってガックリきました。(人に入れてもらってた身分で何を言ってるんだこいつは)

 

”獣の棲む家”

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海外のNetflixで観れるホラーまとめサイトにおすすめされてたので観たのですがこれはよかったです。みんなの評価は低いですが。過去が呪いとして立ち昇ってやってくるものはやはりいいですね。インガオホー!インガオホー!な話ではあるかもしれませんが、どのようにして今この時点でその因果と向き合うか、救われなかった人々の思いを継いでいくかというプロセスが描かれていてただのホラーの枠には収まらない話だったと思います。

 

"密航者"

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これはダメでした。さぞかし宇宙船に紛れ込んだ者がついでに運び込んできた謎とか裏切り者がいるみたいなamogus的な展開なのかと思いきやダメな方向で期待を裏切られました。リーダー格が泣けば許されると思ってるみたいな行動しかしてなかったのが腹立ちましたね。まだスタァウォオズ8の紫ババアの方が行動力があったぞ。
生物学者のおっさんがアルバート・アイラー狂いだったのが一番良かったかも。

こういう映画ではない

"悪魔はいつもそこに"

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やや脳破壊描写がある映画ですがなかなか骨太な話でよかったです。ぼかあトムホよりトムハの方が好きなんですけど、思い入れがないぶん素直に観れた感じがあったかもしれません。親父からしてだいぶかなり救いのない存在ですが、単純に「宗教はろくでもない結果しか産まない」みたいなテーマがあるわけではなく、徹底して外在的要因によって強く生きることを強いられる苦しみが描かれているものだと思います。

しかしまあ悪役なロバート・パティンソンはあまり観たくなかったですね(かなりハマり役でしたけど)...TENETでいい相棒を演じていただけに。

 

"スキン~あなたに触らせて~"

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マイノリティな性的嗜好は今や名義・記号的に扱われ、そのアイコンをどのように扱い保護していくかという規範の鬩ぎ合いが続いておりますが、その記号をはいで中身まで覗いてみろ、その中身まで愛せるか?目を逸らさずにいられるか?という非常にシニカルな内容に満ち溢れたドラマでよかったです。色彩が毒々しいほど美しかったのは確かですが、「色がきれいだった(小並感)」で済ましてしまうにはあまりにももったいない作品。最後の最後になって息子が何を憧れとしていたかを理解した父親のドラマが一番哀しすぎました。

 

"ベケット"

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居眠り運転は....やめようね!アクションの絵面からしても某時間逆行映画を彷彿とさせてしまいますが、こちらはガチンコです。関わった人が軒並み不幸になるのが観てて辛かったですが、なぜ軒並み不幸になってしまわざるを得ないような世情だったり政情不安があったのかを描写してくれればよかったかもしれません、ただ逃亡アクションとしてはそれなりに面白かったです。

 

"オクジャ"

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相変わらずチルダ先生ノリノリすぎなんだよなあ。アクション成分が増えた代わりにポン・ジュノ監督特有のジメジメしたユーモア(台湾カステラネタなど)が控えめだったのがちと残念ではありました。まあ我らがポール・ダノさんが反政府組織のリーダーにまでなってたのはなかなか感慨深いところがあります。

このご時世、食肉加工の現場映したらもう資本主義批判というざっくりした区分けでは済まず、畜産システムへのなんらかの批評となってしまうことはもはや逃れられないカルマであり、監督自身も明言は避けていながらおそらく確信犯でやったんじゃないかなあと思ってます。

加工場での決着は資本主義に対する批判としては機能してないかもしれませんが、冷酷な大人と渡り合う子供はやっぱりカッコいいなあと思いました。あとベタとはわかっていながら加工場からの帰路のシーンは何度思い出しても泣きそうになります...わしだってああいうのに弱いんじゃ

 

"ローリング・サンダー・レヴュー: マーティン・スコセッシが描くボブ・ディラン伝説"

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お化粧キメキメ時代のディラン先生の映画です。この人のライブアレンジはやっぱすげえなあと脱帽しっぱなしでした。CDじゃ微妙だったあの曲も生の映画だとここまで化けるのか...としみじみと耳を傾けておりました(逆にライブシーン以外はあまり記憶に残らない...しかしジョニ・ミッチェル先生のコヨーテ弾き語りははっきりいって本編を凌ぐすごさでした)。ミック・ロンソンさんをもっとクローズアップしてあげて欲しかったとは思いましたが。今現在はディランさんからはまったく興味が遠かっているのでCDを取り込んでそのままになっているブートレグシリーズもしばらく聞かないまんまではあると思いますが、まあそのうち気が向いたらちゃんと訊こうと思います。

 

"ROMA"

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ちょっと言語化するにはいろんな思いが詰まりすぎてて難しい映画です...ただ南米を描いた映画としては絶対に見逃せないマスターピースなのではないでしょうか。

 

"ジャックは一体何をした?"

ジャックは一体何をした? | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト

解説も考察も必要ありません。これがリンチ先生の世界なんです。

意味がわからないという人はイレイザーヘッドを観てから出直してきてください。きっともっと意味がわからなくなってると思います。
イレイザーヘッドは僕ヒデによってサジェスト汚染されてるのが腹立ちますが、まあ人気なのでしょうがないですね)

はえ

"マリッジ・ストーリー"を見れなかったのが心残りです。"アイリッシュマン"も面白そうでしたがいささか長くて(言い訳)

 

今後はUNEXTに視聴の場を移していきたいと思います。また"ROMA"のような魂を込めた作品が出たら入り直すかもしれません。